この記事では僕が体験したカブ50で行った遠距離ツーリングの体験談を記事にしていきます。
カブ50での遠距離ツーリングは行けるけど、積極的には行きたくはない。
まず、結論から言ってしまうと僕の場合はスーパーカブ50での長距離ツーリングは、「行けないことは無いけど積極的には行きたくない」というのが本音だ。
僕は現在はカブ90に乗っているのでカブで長距離ツーリングも行ったりする機会が増えたが、以前はカブ50に乗っていた。
その当時、既に大型二輪免許は持っていたが、貰い物のカブで縁が有ったのが50だ。結論は冒頭の通り。
その時の経験を踏まえてこの記事を作成していくが、まず長距離の定義は人それぞれ違うと思うが、僕が実際に走ったコースについて記載していこう。
カブ50で走った長距離ツーリングのコースについて
僕は神奈川県に住んでいる。
その時の目標地点は福島県の会津若松市だった。
通常であれば国道4号線を北上していくのが最短距離だと思われるが、その時は気分的にも遠回りしたい気分だった。
「水曜どうでしょう」という番組でカブで東京から北海道に帰るという企画で走行された新潟県にある三国峠を通過して目的地を目指した。
国道4号線は帰りに通ることを選択した。
ということで、これが僕がカブ50で走ったルートだ。
マップと実走行で一部差異があるかもしれないが、おおむね840キロは走行したと思われる。
日本一周や北海道一周といったツーリングに比べれば遠距離とは言えないが、思い付きでカブ50で走った距離としては十分長距離と言って良いだろう。
時間はマップ上では約14時間だが、実際には会津若松に行くまでに10時間以上かかった記憶がある。
速度規制や峠道での登坂力が関係している。
以下からは、幹線道路や山道など実際に走行した感想を書いていこう。
原付の30kmを守る事が辛かった。
カブ50は当然のことだが原付1種の扱いになるの公道で出して良い最高速度は30キロということになる。
今でも多くのライダーからも疑問符が残る規制だし、原付に乗らない4輪ドライバーでさえ追い越しなどで危険を感じた事がある人は多いだろう。
しかし、法律でそうなっている以上は仕方がないので今後改正されることを期待するしかない。
しかし後述するが、山間部の峠道ではアクセル全開にしても30キロ程しか出なかった。と同時に危険も感じた。
原付でバイパス(幹線国道)を走るのが怖い
スタート地点の神奈川県から群馬県あたりに行くまでには、幹線道路やバイパスなどを多く走ることになる。
国道129号線
国道246号線
国道16号線
国道17号線(上尾道路)
国道4号線
などの流れのはやいバイパスを通って三国峠を目指すルートだ。帰りは、福島県の郡山からは国道4号線を使って神奈川県を目指す。
いずれも流れのはやい幹線道路で、片側2車線道路であればさほど気にする必要はないが、1車線などに絞られると後続車からの追い抜きのときは結構な近さで4輪に抜かれることになり中々怖い思いをする。
やはりこういう時は30キロ制限の弊害を受けることになる。かといって原付が仮に60キロ規制に改定されたからと言って済む問題でもないと思う。
周りの実勢速度が速いからだ。
仮に自分が60キロで走行していたとしても周りの車の実勢速度は80~90キロくらいの速度は出ているのではないか?と体感するほどに周りの車は早いのだ。
国道4号線に至ってはカブ90や大型に乗っているときにも走った経験はあるが、夜中になるとまるで国道とは思えないような速度の車ばかりで、高速道路と錯覚するほどだ。
法定速度で走っていても抜かされるのだから…しかもあっという間に見えなくなる。一体何キロで走っているのか。
したがって、長距離ツーリングともなると目的地に着くためには幹線国道やバイパスを選択することは必須だが、カブ50で走行するには不相応と感じた。
これもカブ50では積極的に遠距離ツーリングにはいきたくない理由のうちの一つだ。
カブ50は加速が遅いので合流が怖い
はっきり言ってカブ50の加速は遅いと僕は思う。
50㏄の排気量しか無い乗り物に元から高望みはしていないが、加速感の悪さは通勤時などのチョットした距離でも如実に感じることがあった。
信号待ちなどで隣に同じ排気量の50㏄のスクーターが並ぶ…
僕は青信号になると同時にアクセルを全開にするが、無情にも隣のスクーターは僕を置き去りにしていく。
同じ排気量でもスクーターの加速に勝った試しは一度もない。
長距離ツーリングの話に戻そう。
長距離のツーリングで幹線道路を使った場合、3車線などの区間を走ることもあるが、場所によっては一番左の車線は左折専用や、そのまま市街地に誘導されてしまう事もある。
その場合は右車線へ移らないといけないが、加速力がないため後続車がいる場合は走行を妨げてしまう可能性がある。
そのため右車線に後続車がいる場合はパスしてから合流するのが無難だ。
走行中のレーン移動もカブ50では中々勇気のいる事だが、個人的に怖かったのはコンビニ休憩や給油が終わった後の車道への合流だ。
走行中のレーン移動とは違い、完全なゼロからの加速になるとさらにカブ50にとっては不利な状況だ。
排気量のある車両や加速力のある車種ならば、少し離れた所に車が見えていてもある程度の加速力があるため、すぐに追いつかれて交通の妨げになるなんてことはないだろう。
しかし、カブ50の加速力では車が目視できるような距離にいて車道に出て合流した場合、ある程度距離が離れていると思ってもすぐに追いつかれてしまう。
車道に合流してアクセル全開で加速しているにも関わらず、すぐ後ろに車が迫ってくるのをミラー越しに確認するのは精神的によくないしやはり怖い。
なので僕は幹線道路沿いのコンビニやガソリンスタンドから車道に合流するときは、なるべく完全に車がいないタイミングか、赤信号で流れが止まっているときに発進していた。
上記のことから、カブ50の加速力の弱さから合流に不便を感じることが多かったのも積極的に50ではツーリングに行きたくない理由の一つだ。
スーパーカブ50は峠の坂道を登らない
見出しを見てあなたは、
「いやいや?カブが峠の坂道を登らないなんてありえないでしょ?カブは低速トルクがあるってよく聞くし!」
幻滅させるようで申し訳ないがカブ50はまじめな話、本当に坂道を登れないのだ。カブ主なら想像に容易いが、カブ50に乗ったことがない人のためにもう一度言うがマジで坂は上らない…
自慢の低速トルクを発揮できるのは平たん地のみと考えてもらって差し支えない。
長距離ツーリングとは話がそれてしまうが、近所の坂道の途中で一時停止をして発進しようとしたら前に進めなくて足で漕いで前進したこともある。
ツーリングの話に戻るが、この記事での長距離ツーリングで難関だったのは群馬県と新潟県の県境にある三国峠と魚沼市から会津若松に続く国道252号線だ。
どちらの道もかなりの峠道であり、超えるのにはかなり難儀だった。
当時乗っていたカブ50は4速まであったが、峠道での出番は皆無に等しかった。
4速で走ろうとしようものなら、減速に次ぐ減速でエンジンは吹けているが車体は前に進まない状態だ。
そこで3速を試みたが、4速よりは少しマシ程度で速度自体は減速を続けていく。速度の現状維持すらできない状態であった。
2速を使ってみるとエンジンは唸りをあげながらものすごい勇ましい音を立て、元気よく走ろうとしていたがそれでも現状維持かジリジリとほんの少し加速する程度。
しかもエンジン音のわりに速度は、アクセル全開にしていてもスピードメーターの針は30キロ前後を行ったり来たりしているに留まった。
これは大げさでもなく僕が実体験した話だ。
巷で聞く「カブのトルクがある」という話を聞いて幻想を抱いているのであれば一旦忘れたほうが良いだろう。
結局、このツーリングでは峠越えに一番時間がかかり時間を無駄にした。
気持ちと体が追い付いていないとはまさにこの事だろうと実感した。
アクセルを全開にしているのでカブも僕もやる気は十分だが、どう頑張っても速度はでないのだ。
このジレンマが結構精神的にきつかったりもしたし、アクセル全開が続くこともエンジンの負担や、速度が出ないことによる冷却不足などが頭をよぎると気分のいいものでない。
本来、峠道のツーリングといえば周りの風景や木々の匂いを感じながら走ったりするものだが、カブ50ではそうはいかない。
スピードメーターとのにらめっこだ。
ということで峠道や坂道を気持ちよく登れないことがストレスとなりカブ50で長距離ツーリングに行きたくない理由の一つだ。
スーパーカブ50で行く長距離ツーリングのまとめ
以上の点から僕はカブ50で長距離ツーリングに行くことをお勧めしない。
人それぞれの免許のなどの事情も関係してくるし、考え方や感じ方は人それぞれなので、もしカブ50であなたが長距離ツーリングに行くというのであれば否定も肯定もしない。
が、僕はおそらく今後スーパカブ50で長距離ツーリングに行くことはないだろう。
もしカブに乗ろうと検討していて、二輪の免許を所持しているのであれば50以上のカブをお勧めする。
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